【アニメ感想】リトルバスターズ!~Refrain~第12話「お願いごとひとつ」
Episode:鈴目覚めた二人は立ちすくむ。
リトルバスターズ! 棗 鈴 (1/10スケール PVC塗装済み完成品)
- 出版社/メーカー: Wave
- 発売日: 2013/09/20
- メディア: おもちゃ&ホビー
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Memory of Girls
〝世界〟は終わった。現実に戻る時がやってきた。二人で、前に進むんだ。
森の中で目覚める。ここは―修学旅行のバスが転落した場所。
バスの中に隠れていた恭介。こうして運命を共にすることに。
何かがバスにぶつかり、悲劇が起きた。
咄嗟に理樹と鈴を庇った真人と謙吾。おかげで二人は助かった。
引火すれば・・・巻き込まれる。逃げるしかない。恭介は生き延びろと言っていた。でも―嫌だ。みんながいない世界なんて!まだ望みは消えていない。何とかしてみせる。しかし、ナルコレプシーは容赦なく理樹を襲う。閉じこもる。意識は暗闇の中へ。
昔、怖いことがあった。塞ぎ込んでいた。けれど、恭介が外に連れ出してくれた。いつも傍にいてくれた。
それからは楽しいことばかりで。ずっと一緒だと思ってた。ずっと・・・
〝鈴ちゃん〟〝泣いちゃだめ〟「小毬ちゃん!」忘れていた。大好きな親友がいたことを。
夢の―欠片。・・・なくしものを、みつけに行こう。
「なに読んでるんだ、美魚」
「短歌集です」
「それはたのしいのか?」
「お貸ししましょうか?」
「・・・。」
「必要ないなら、ないと言ってくださればいいんですよ」
「棗さんの、そういう不器用なところ、好きです」
「いつまでもぎこちない棗さんのままでいてほしい」
「そう思うのは、私のわがままでしょうか」
「みお・・・」
「うわっ!」
「やっはー!」
「いっくぞー!」「とう!」
「やぁ!」「なんだなんだーっ!」
「私の剣をかわすとは不届き者ー!」
「は、はるかはうるさい」
「そりゃー私はこれがアイデンティティですからネ」「鈴ちゃんも一度
自分が壊れちゃうくらい騒いじゃえばいいんデスヨ」「そしたら、本当の鈴ちゃんが見つかるかも」
「はるかっ!!」
「ここへ座れ、鈴君」「おねーさんの言うことが聞けないのかな?」「そーれ!」
「いやじゃー、ぼけーっ」
「ほう、おねーさんに逆らうとはこしゃくな鈴君だな」
「わ、わかったからやめろぉ・・・」
「鈴君は、内気にも程があるな」「もっと前向きであるべし」
「鈴君が前向きになれば、できることは沢山あるぞ」
「くるがや・・・っ!!」
「ストレルカもヴェルカも、鈴さんが大好きなのです」
「そ、そうか?」
「鈴さんといると、和むんですって」
「犬がそう言ってるのか?」
「はいっ、私には分かるのです」
「・・・あたしはクドといると和む」
「私も、鈴さんと一緒だと和みまくりですっ」「らぶあんどぴーすが、いーっぱいになるのですー・・・」
「くど・・・っ」
・・・だれも、いない。みんな、いない。みんなはもう、どこにもいない。
小毬ちゃんの願いを、まだ聞いてない。階段を駆け上がる。
〝そこ〟に小毬は居た。彼女の、一番お気に入りの場所に。
「・・・りんちゃん」
「・・・こまり、ちゃん」「鈴ちゃん、ごめんね」
「本当のこと、ずっとずっと、上手く言えなかったんだ」「もう、知ってるんだよね」
「みんな、もうここにはいないんだよ」
「物語はもう終わりなんだ」「こまり・・・ちゃんは・・・?」
「・・・うん」「私も行かなきゃならないんだ」「本当はもっと、ずっと前にいなくならなきゃいけなかったんだけど」
「どうしても最後にりんちゃんに会いたくて」
「私のわがままで、ここに残ってたんだ・・・」
「それは、こまりちゃんにもう会えないってことか・・・?」小毬は困ったように笑う。本当だってことだ。
「いやだ・・・!!」
「そんなのいやだっ!!」
「小毬ちゃんに会えないなんて、
恭介に会えないなんていやだっ!!」「真人も謙吾もいないのなんていやだっ!!」「はるかもみおもクドもくるがやも・・・っ!!」「誰ひとりいなくなってもいやだっ!!」
「みんないなきゃいやなんだっ・・・」「いやだよぅ・・・」
「こまりちゃぁん・・・」
とまらなかった。・・・なにも、とまらなかった。
「りんちゃんは、泣き虫だなあ・・・」「泣き虫なのはこまりちゃんだっ・・・」
「・・・でもね、私は笑ってるよ」「前にここで、理樹君とりんちゃんが教えてくれたから」
「悲しいことがあっても、最後にまた笑っていられるってこと」
「りんちゃんにも、そうなってほしいんだ」「だから、約束・・・」「りんちゃんのために・・・お願い事、ひとつ」「りんちゃんも、ちゃんと
笑っていられますように」
そのちっちゃな流れ星が、コンクリートにひとつ、・・・小さな、音を立てた。
泣いちゃ、いけない。小毬は『笑って』と言った。
―どうしたら、あたしは笑っていられるだろう―
―それは、かんたんだ―
みんながまた笑ってくれたら笑えるんだ。
―まだ終わりじゃない。望みは消えてない―
―助けるんだ、みんなを!―
そうだ、まだ終わりじゃない。終わりにしちゃいけない!あたしも立ち向かおう。「みんなを助けるんだっ!!」
難しいことに挑む時の言葉―小毬ちゃんが教えてくれた。
「ようしっ!!」
―もう一度みんなと一緒に笑うんだ―
―こまりちゃんの願い事、きっと、叶えてみせる!―
Conclusion
最後のゆめと願い事。物語はまだ終わらせない!
(※管理人は既に最終回を見てますが、12話視聴時点での感想です。)
今回は前回とは違った意味で感想が難しい!
と、言うのも感想を〝どの視点で書くか〟によって評価がかなり変わってしまうからだ。
『原作プレイ組の視点』、原作の展開を忠実に再現してほしかったという気持ちを中心に語らせてもらうなら、今回は正直微妙。あの病院エンドからの選択肢はリトバスを語る上で欠かせない要素だし、後の感動も増す。特に小毬とのお別れはもう少しじっくりやってほしかった。恭介のアレほどとはいかなくても、ポロポロと涙を流した名場面だったし。理樹がバスに戻った時は大半の原作プレイ組がツッコミを入れたと思う。その後〝失敗〟するならともかく普通に話続いてたのも違和感。
考察するに(アニメ組にネタバレを見せないために色変えるけどスマホの人は見えちゃうから注意!)、原作では一回目の事故現場は実は未だ虚構世界で、一度シミュレーションさせてから本当に現実に戻らせている。
けれどアニメ版ではいきなり現実に戻ってるっぽい。そしてまだあの場所に少しだけ残っていた虚構世界に立ち止まってしまった鈴が呼ばれたってことでいいのかな?
ま、次回を見ないことにはこの改変が良かったか悪かったかの判断はできないね。
とりあえず鈴とヒロインズが可愛かったのは大満足だ。
では、『アニメ組の視点』を中心に語るならば・・・完璧だったと思う。
アニメという媒体のことを考えると、原作のややこしい流れを再現すると意味不明すぎて感動どころじゃなくなってしまう可能性があった。最終回までスムーズに繋ぐためにはこうするのが最善。原作ファンから文句が出るのは承知の上だろう。原作ファンを大切にしてくれるアニメは嬉しいが、それで新規さんがついていけなくなったら本末転倒だ。
個人的には、前回見事な原作再現をやってくれたし多少の改変は気にしていない。アニメ組が置いてけぼりを食らわない且つ原作プレイ組もまぁ許容できる脚本と、バランスが絶妙な回だったと言える。
細かいことをグダグダと並べたが、要するにスタッフは今回もめっちゃ頑張ってくれたってことだ。
下手なことをすれば猛烈に叩かれるデリケート部分だからな。本当によくアニメ化してくれたと思うよ・・・
さて本編について(遅!
事故の瞬間が目を覆いたくなるほど壮絶。
あの状況で迷わず理樹と鈴を守った真人・謙吾の姿にまたしても涙が。
凄惨な事故現場を目にし、どうすることもできなくなった鈴は〝最後のゆめ〟へと招かれる。
思い出す彼女達との記憶。屋上には小毬が待っていた。実は俺、何でここで小毬がヒロインズの代表として出てきたのか初回プレイ時はいまいちよく分からなかった。アニメからリトバスに入った人なら鈴と小毬の友情は語るまでもないが、原作にはあんまり描写がないのよ。
二人の関係を重要視していなかった、と言うか願い星の会話を忘れていたぐらいだからな・・・
(ちなみにPE版、PS3版には屋上で小毬の星について語るシーンに新規CGが追加されていて、印象に残り易くなってる)
アニメ版ではその辺をしっかり序盤から描いてくれていたおかげで、お別れのシーンが悲しいのなんの・・・
俺の涙腺を壊すには十分過ぎる威力だったぜ・・・何でこんなに理不尽なんだよちくしょう!!
鈴は再びみんなと一緒に笑うため、現実に立ち向かう覚悟を決める。
理樹はナルコレプシーの暗闇の中。まずはそこから立ち上がらなければならない。
ハッピーエンドへの道はとてつもなく険しい。二人は〝奇跡〟を起こせるのか。
次回、最終回
「リトルバスターズ」
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第1話「それは突然やってきた」
第2話「そのときも雨が降っていた」
第3話「ずっとここにいたかった」
第4話「理樹と鈴」
第5話「最後の課題」
第6話「逃亡の果てに」
第7話「5月13日」
第8話「最強の証明」
第9話「親友の涙」
第10話「そして俺は繰り返す」
第11話「世界の終わり」
物語は、恭介が想像だにしなかった結末を迎える。